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魂のアクビ

健康・映画・ライフハック

ロードムービーの傑作…「ノッキンオンヘブンズドア」

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             あらすじ

天国じゃ、みんなが海の話をするんだぜ。
死を宣告された男二人が海を目指して走りだす、ノンストップ・アクション・エンタテインメント!

余命わずかと宣告され、たまたま末期病棟の同室に入院させられたマーチンとルディ。二人は死ぬ前に海を見るために病棟を抜け出し、ベンツを盗んで人生最大の、おそらく最後の冒険へと出発した。その車がギャングのもので、中に大金が積まれていたことも知らずに……。道中、残り少ない命の彼らに怖いものなどなく、犯罪を繰り返し、ギャングのみならず、警察からも追われる身になるのだが……。

 

              感想

ドイツの映画です。ストーリーは極めてシンプルなんです。余命幾ばくもない二人の男がそれをエクスキューズに刹那的行動する。映像のテンポもよいため、90分の映画ですがあっという間に見終わり爽快感と切なさが心に残ります。

マーチンは見るからに不良で、病院内でも喫煙をしたりテキーラを飲んだりと素行はあまり良くない。対してルディは比較的温和でマーティの行動を諌めるような役回りである。

「天国では海の話をする」と嘯くマーティにルディは、海を見たことがないと告白する。

病院内で泥酔したノリで、車を拝借し海を目指すことになった。しかしその車の持ち主は怖いギャングで大金の入ったアタッシュケースを積んであった。

かくして警察・ギャングから逃亡し、海を見ることが出来るのか。

この映画の見所は、タイプの違うマーティとルディが次第にお互いのパートナーとして歩み寄り育まれる友情にある。ルディは当初人質として扱われていたが、共犯者であるものの持ち前の倫理観から悪事には加担したがらない。しかしマーティの持病が悪化したりギャングに襲われると「大事の前の小事」的に次第にマーティの行動に染まっていく。

ついにギャング達に捕まり、そのボスに尋問されるのだが「金は全部使った」など命乞いはせず死を覚悟するシーンがある。二人は互いに手を握り目を閉じ息をこらすのだが、こいつとなら死ぬのも悪くないという演出なのか、ぐっときた。

結局二人は解放され、念願の海にたどり着く。その時マーティはバツの悪そうに「実は俺も…」と海を見たことないことを告白しようとするのだが、ルディは「いいんだ」と言葉をさえぎる。もう広大な海を見れたんだ、余計な言葉はいらない。

テキーラを飲みながら無言で海を眺めるシーンで作品は終わるのだが、マーティは死を示唆するように倒れる。このシーンはなんとも言えない悲しさと心地よい虚無感が心に溢れる。何度見ても良いシーンだと思う。